ご縁があって彼方此方屋に
手回しの蓄音機とミシン、それとレトロな扇風機が来てくれました。

大正時代のものだそうです。
蓄音機は針のアームとスピーカーが一体のようです。蓋を開けてレコード収納台を手前に出してから 演奏するレコードを回転台に乗せます。針も 細い円柱型の木に小さな針金が刺さったようなものがケースに入れてありました。

扇風機は 恐る恐るコンセントを挿したら…回りました!!ちゃんと首も振るし、「強・中・弱」と風量切り替えも出来ます! でも、すごく重い!!
ミシンもハンドルを手で回して針を上下する卓上用。

でも、そうしたら布送りは左手だけ??
手前にインチとセンチメートルのメジャーが埋め込まれています。あ!ボビンケースはまだ確認していません!
今まで置いていた「フクスケ」の足踏みミシンを台の中に収納して

置いてみました!足踏みペダルと送りの革ベルトは要らないのに…なんか不思議な風景…
昔の生地も入荷しています。

三越で8円60銭の胴裏用紅絹です。
とっても綺麗・・・もう紅絹を裏にする人はいないけれど・・・
蓄音機で東海林太郎など聴きながら、扇風機のそよ風にあたり、ミシンでお裁縫・・・いや、着物は手縫いやし! と思ったら
こんな生地がありました!! デリケートな錦紗縮緬の反物です。

片方は耳ですが、もう一方は 信じられないくらい細かい端ミシンが三丈も!!

つまり、二巾ものを型友禅で染めてから 縦半分にカットして耳の処理をしてるんです。生地巾9寸5分。どう見ても昭和初期までの染めです。当時は二巾の紋縮緬があったのか?しかも このミシン目の細かさ!!(゚д゚)! 他の昔の風呂敷(戦後もの)と比べてもこんなに細かい縫い目はありません。
着物の状態で入荷したら決して判らなかった反物の耳。 「昔はこんな緻密な仕事してたんだ…」とおどろくものがしばしばあります。
アナログからデジタルへ・・・なんでも発達進化したように思っていても 手作業やシンプルな工具が作りだした繊細で温かみのある仕上がりに感服する思いです。